ひとつ前に戻る

世界屠畜紀行
内澤旬子/著 内澤旬子/イラスト
価格: ¥2,420 (税込)

出版社: 解放出版社

ISBN: 9784759251333
おすすめ度: -
Amazon ランキング: -

amazonの詳細ページへ
「食べるために動物を殺すことを可哀相と思ったり、屠畜に従事する人を残酷と感じる文化は、日本だけなの?」 屠畜という営みへの情熱を胸に、アメリカ、インド海外数カ国を回り、屠畜現場をスケッチ!! 国内では東京の芝浦屠場と沖縄をルポ。「動物が肉になるまで」の工程を緻密なイラストで描く。
もくじ 第1章 韓国 カラクトン市場の屠畜場 知らなかった白丁差別/韓国人は焼き肉が好き?/牛の脊髄の味/カラクトンの屠畜場へ/電気ショックで叫ぶ豚/ マジャンドンで働く ソウル最大の肉市場/韓国BSE騒動/マジャンドンで将来設計/結婚相手はエリートと/両班が編み出した宮廷料理/肉はために食べるだけ/恐るべしモンゴル軍/ 差別はあるのかないのか 差別は昔の話か/儒教と牛肉/牛を昇天させる「神の杖」/「今はない」ということば/朝鮮戦争で消えたなんて/ 第2章 バリ島 憧れの豚の丸焼き 屠畜なぞ「朝飯前」/バリヒンドゥー教徒と牛/バビグリン屋の仕事/ココナツの殻で剃毛/油垂らして回る豚/黄金豚は朝焼けに輝く 満月の寺院でみた生贄牛 どんどん豚へ着火/宗教タブーはあるけれど/「殺す」じゃなくて「切る」/祭りと生贄/トゥリマカシ・バビ/命をもらう責任/東京のマンションで鶏をつぶす/ 第3章 エジプト カイロのラクダ屠畜 胎児に遭遇/神様がくれた仕事/中東にも豚がいた/公務員と肉屋 ギザの大家族、羊を捌く 4階の部屋で「放牧」/エジプト人家庭の中で/血の手形は捌いた徴/兄嫁は頭料理が得意/異文化の溝を埋めるのは/ 第4章 イスラム世界 イスラム教徒と犠牲祭 「怖い」の違い/シーア派の屠畜方法/そもそも犠牲祭とは/イスラム世界で暮らす日本人/犠牲祭は残酷か/ 第5章 チェコ 屠畜と動物愛護 ヨゼフ・ラダが描いたザビヤチカ/社会主義と豚/「虐待リポート」番組/大規模屠畜場は残酷か/ ザビヤチカ・豊穣の肉祭り ロスチャの腕前/はじめて知った豚のアレ/肉屋はお金持ち/資本主義社会で生き残るために/ 第6章 モンゴル 草原に囲まれて 食べることは命をもらうこと/社会主義時代の遊牧民/凍った羊を背負って/草原が育てた感覚/とびきりの羊肉を世界へ/ モンゴル仏教と屠畜 羊を食わねば生きていけない土地で/殺生戒を超えて/転がる生首に驚きながら/羊は天からの贈り物/チャンサンマハ草原の香り/ 第7章 韓国の犬肉 Dr.ドッグミートの挑戦 虐待に負けるな/ネットで犬肉を販売/抗議にも負けず、売上倍増/世界に名だたるDr.ドッグミート/犬肉のダイエット効果/モラン市場で食肉犬と対面/「犬白丁」ということば/滋養あふれる犬料理 第8章 豚の屠畜 東京・芝浦屠場 肉は作られる 肉のジョーシキ/ストレスが味を落とす/頭の重み/ ラインに乗ってずんずん進め 種豚と去勢豚/と畜検査もまた重労働/ホッグマシンで皮を剥け/枝肉の完成/ それぞれの職人気質 ここに入ったら肉が食える/女性作業員に聞く/茶髪の職人魂/知らない奴にどう思われようが/ すご腕の仕事師世界 Hさんの修行時代/ショリショリとナイフ捌きが伝わって/「分け前」と「タダ働き」/今橋龍一さんの手技/「見て盗む」には早すぎる!/職人技と近代化の狭間で/屠場と差別/ 第9章 沖縄 ヤギの魔力に魅せられて 家畜をつぶしておもてなし/豚がつなげるトイレと屠畜/ヤギ食にまで抗議/甘くとろける睾丸の刺身/ヤギ屠畜は名護まで/ 海でつながる食肉文化 皮も食べる沖縄の豚/豚をつぶす啼き声が食欲をそそる/犬も猫も食べた/舟に乗った家畜/ 第10章 豚の内臓・頭 東京・芝浦屠場 豚の内臓と頭 ひとつながりの内臓から/赤モノと白モノ/食感にこだわる腸の仕上げ/頭捌きは丁寧かつ迅速に/ 第11章 革鞣し 東京・墨田 革鞣しは1日にしてならず 豚革に惚れ込んで/まちの中は皮革工場がたくさん/原皮が運び込まれて来た/革が青くなる、クロム鞣し/染色は緻密に粘り強く/全身筋肉痛のハードワーク/脂から油へ/木下川という土地で/ 第12章 動物の立場から おサルの気持ち? かわいそうと動物福祉/人間は肉を食べる生物である/動物の要求を知り、応える/感情はなくても情動はある/「丁寧」に食べる/決めるのは社会、つまり私たち/ 第13章 牛の屠畜 東京・芝浦屠場 超高級和牛肉、芝浦に結集 食の安全を言うなら/屠畜頭数日本一/係留所からノッキングへ/気合と技術のピッシング/中身を肉につけない工夫/頭の行方/ 枝肉ができるまで 自分の睫毛かと思ったら/重い牛を安全に吊るす/危険部位・脊髄をしっかり吸引/大型マシンで皮剥き/内臓がもりもり出てくる/牛の人工授精最前線/枝肉の誕生/ BSE検査と屠畜 食肉衛生検査/BSE検査、はじめから終わりまで/スクリーニング検査でふるいにかける/陽性が出た場合/ 第14章 牛の内臓・頭 東京・芝浦屠場 内臓業者の朝 内臓の熱気に包まれて/脂肪の中に渦巻く大腸/内臓にも番号をつけて/複雑多岐な白モノ処理/ほほ肉捌きにホレボレ/BSE検査に対応して/夜明け前から作業/ 第15章 インド ヒンドゥー教徒と犠牲祭 肉を忌避するヒンドゥー教徒/在日インド人と肉食論争/通訳はヒンドゥー教徒/牛の犠牲は禁止/着飾った羊の行く先は/祈りのことばとともに喉を切る/犠牲の羊はひっそりと/ さまよえる屠畜場 驚きの大屠畜場/8割が闇営業/貧乏ではないけれど/ガジプールへの移転/ゴミの丘のふもとに食べ物市場が!/IT大国に残る不浄観/ 第16章 アメリカ 屠畜場ブルース 大嫌いな国、アメリカへ/大屠畜場見学ツアー/最低の仕事/屠畜工程の衛生対策/安い、早いの裏側で/やさしく殺して/カスタムキル—店の裏で捌く/今も健在、カウボーイ/数万頭規模での個体管理/ 資本主義と牛肉 屠畜を英語で言うと/牛糞まみれ、太もも美人/一方、北部の消費者は/オーガニックビーフがある/貧者の肉/ 終章 屠畜紀行のその後 ヤンさんとの再会/屠殺と屠畜の間で/獲物と死体/ あとがき/主要参考文献一覧


本もの検索 Powered by Amazon Web Service
PR: 本をまとめて検索